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つれづれなるまゝに、日くらし画面に向かひて

大阪に行く

2022年の年末。僕はコロナウイルスとその後遺症で地獄を見た。そして迎えた2023年、なんとか命拾いした僕は自分にとって大事なものを再確認するため大阪へ向かったのであった。

 

その時のことを思い出しながら書いていきたいと思います。

 

29歳の僕はこれまで、人間関係に悩んで自動車の整備士を辞めて以来職を転々としてきた。はじめは整備士に変わるものにする。絶対に結果を出す。そう奮起するものの中々上手く行くものではなかった。

 

そんな中僕はコロナになってしまった。インフルエンザの時のような倦怠感で思うように動けない。そして、睡眠障害で寝られない。生きててこんなに辛いものが有るのかと思った。

 

なんとか迎えた2023年。症状も少し落ち着いたので高校の同級生の居る大阪へ向かった。

 

彼は高校に入学し、教室に入ったとき一番最初に話したやつだ。僕と彼の2人だけが席のブロックからはみ出していたのだった。それ以来ずっと仲良くしてもらっている。そんな彼はいま自分の好きな物でメシを食っている。

 

そんな彼に会って、何かヒントを貰いたかったのだ。

 

彼と会ったのは約1年ぶりだったが、そこで流れる時間は何時もと変わらない物だった。しょーもない話が僕の心を癒やした。

 

そしてこう切り出した。

俺、コロナで死にかけたけー、命拾いした思うて、やりたいこともう一回よう考えてんよな。出来る事ならとりあえずバイトして、取れんかった一級の勉強して、取って、また整備士やりてぇなぁ。

 

すると彼はこう答えた。

うん。俺はそれでええと思う。俺も頑張るから死ぬ気で頑張れ。

 

苦労しているのは自分だけじゃなかった。彼も苦労を乗り越えて今があるのだった。どれだけ時間が掛かるか分からないが自分も思い描く姿になりたい。そう思うことのできた大阪の旅であった。