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つれづれなるまゝに、日くらし画面に向かひて

ゲロ戦記

最後に会ったの、何時だっけ。会ってるようで会っていない。そんな僕の大親友について今日はだらだら書いていこう。


僕が彼と初めて会ったのは中学1年の頃。これまでぱっとしなかった小学校生活ともおさらばして、楽しい中学校生活を送ろうと意気込んでいた頃だ。

彼はもう一つの小学校の卒業生だった。僕から声をかけたような気がする。その理由は小学校の時に通ってたスイミングでめちゃくちゃ仲が良かったやつに似てたから。なんか、話しやすかったんだ。でもそのお陰で今があるのは本当に有難いね。

僕も彼も一人っ子で車が好き。違うのは彼は大豪邸に住んでいて、僕はボロボロの団地に住んでいたという事くらい。仲良くなるのに時間はそうかからなかった。

ある日の事だった。体育館の舞台袖で不良の同級生が彼に絡んでいた。女性の留学生がホームステイで彼の家に来る事にごちゃごちゃ抜かしていたのだ。あぁ、そんな事言うなよと思いながら彼の顔を見ると暗い顔をしていた。僕はたまらず声をかけた。気にするなよ。そして僕らは肩を組んで体育館の舞台から降り、笑いながら走り出したのだった。そして僕は勝手に彼の事を大親友だと言うようになった。

それからの中学校生活はと言うと、まぁ調子に乗っていた。ガンモドキみたいな顔のうるさい音楽の先生の背中に中指を立て、シンガポールで死んだポールとダジャレを言ったりおいコラおめおめ!と怒る社会科の先生に爆笑した。そして、グラウンド側の校舎、二階の廊下、青い空に向かって”ゲロ戦記ーーー!!!”と彼の横でよく叫んでいた。

今思えば僕はとんでもないやつだった。にも関わらず彼はいつも僕の隣で笑ってくれていた。学校帰りもまた楽しかった。部活の無い日は毎日のように一緒に帰った。彼の家の近くの空地で近所の人に注意されても自転車でドリフトしたり、彼の大豪邸に上げてもらっては現行だったPlay Station 2のRIDGE RACER Vでピンクのゴーストカーで回転ドリフトをやった。

その他にもバスケ部の可愛い先輩やバドミントン部のハーフでとても美しい先輩との淡い恋、映画に出てくるような不良がいる中での学校生活などとても濃い3年間を過ごしたのだった。